過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/26(木) 00:38:20.13 ID:CX6HgCKTo
フレンダ「あの金髪と青髪の二人は同じクラスな訳でしょ?」

上条「ん、まぁそうだけど……」

フレンダ「それならさぁ、結局いつでも遊んだりできるわけだし、やっぱり今日ぐらいは私に付き合ってくれてもいいと思う訳よ」

 折角久しぶりにあったんだし、と締めくくってフレンダは抱きしめたテディベアに顔の下部半分を埋めた。
 テディベアに埋まっていない眼も少し細まっていて、上条ではなく地面へと向けられる。
 上条の眼には迷子の少女のように気弱になっているように映った。
 上条はそんなフレンダから気まずそうに視線を外して、後頭部をガリガリと掻いた。
 自分たちは唯の幼馴染だ。学園都市でそんな存在が他にいないというのは分かるが、何故そこまで固執するのか。
 上条にはわからない。彼は基本的に後ろではなく前を向いているから。過去のことを悔やむより先にそれを挽回するために走りだすから。
 それでも。
 上条当麻にそれを追求する訳などなく、どうしようもない蟠りをぶつけるが如く溜息を吐いた。

上条「わかった、今日は再会記念ってことで遊び倒すってことでいいんだな?」

 答えるようにフレンダは視点を上条へと向ける。
 上条の方が身長が高いためそれは自然と上目遣いとなり、それは少しながら上条の心を揺らした。
 それを誤魔化すように上条は制服と全くマッチしていないベレー帽の上からフレンダの頭を軽く抑えつける。

上条「でもさ、一つだけ言わせてもらうと」

フレンダ「……もらうと?」

上条「お前ともいつだって遊べると思ったからアイツらの誘いに乗ろうと思ったんだからな?別にクラスが違うぐらいで途切れるような関係じゃないだろ?」

 上条は振り返らない。
 が、しかし。別にそれは過去を大事にしないとかそういう事では断じてない。
 九年ぶりの幼馴染だとしても、長年会わなかったということを感じさせず、しかしそういった関係であったことは忘れない。つまり関係は昔のまま先に進ませる。


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