過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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886:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 02:00:05.62 ID:YYBvUpafo
上条「……な」

 上条は驚愕する。
 予想はしていなかったわけじゃない。
 けどそれはあくまで、フレンダが巻き込まれた側、つまり御坂美琴と同じ側と考えていたのだ。
 それが大きな間違い。

 逆、だったのだ。
 巻き込まれた側ではなく、寧ろ巻き込む側。 悪に抗うのではなく、悪そのもの。
 今まで全く気付かせなかったそれは、まるで土御門のようで。
 やはり上条は驚かざるを得なかったのだ。

フレンダ「……順番に答えると。 同級生だったけど学校をやめた理由は、当麻にそれを知られてしまったから」

フレンダ「記憶喪失を知っている理由は、その暗部の情報網で当麻の近況を調べようとした時にカルテを覗いてしまったから。 病院に見舞いに行く前にね」

フレンダ「ついでに言っちゃうと、フレメアに当麻と会うのを禁止していた理由は、当麻の記憶喪失前を知っていたから、ってわけよ」

 フレメアについてはもっと複雑な事情があるが、間違ってはいない。
 フレンダは上条の抱いた疑問全てに答えた。
 先ほどの衝撃で深く思考する間もなく矢継ぎ早に回答され、上条は慎重に返された解答の表面をなぞりつつ、返す。

上条「じゃあ……幼馴染っていうのは? 学園都市で偶然見かけたっていうのも、嘘だったってこと……だよな?」

フレンダ「……ううん。 幼馴染っていうのは、本当。 理由は、嘘だけど」

上条「じゃ、じゃあ、どうして会いに来たんだよ? 俺は……申し訳ないけど、フレンダのことも忘れて――――」

フレンダ「それは結局、簡単ってわけよ」

 少女は少年の言葉を遮り。
 くるり、と足元を見たり前を見たりしていた彼女の顔がこちらを向いた。
 極僅かな、息を吹きかければ飛んでいってしまいそうな微笑みを讃えて。

フレンダ「――――私は結局、当麻のことが好きだから」

 そう、心からの本心を、ただ告げる。


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