537:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga !蒼_res]
2011/09/08(木) 20:01:02.55 ID:EsuGrcJHo
離された指は、脇を掠め、ゆっくりと下腹へと伸ばされる。
肌と下着の間に滑り込み、和毛をくすぐるような動きに体がぴくりと反応する。
その小さな身動ぎがどうにも恥ずかしくて小さく息を吐いた。
く、としなやかな指先に力が込められる。
ぬめるような感触と共に肉内に埋没してゆく。
唾液と、そうでないものが潤滑油になって思いの他すんなりと。
痺れるような甘さが走る。
暖かいような冷たいような、痛いようなくすぐったいような、奇妙な感覚。
ほんの少し動くだけでも脳に火花が咲き思考が寸断されてしまう。
優しく、けれど強く。愛撫される。
肉に分け入り、甘くこそがれる。ともすれば引っ掻くように。
小さな水音に顔が紅潮してしまうのが分かる。
いや、きっと全身がそうだろう。目を開ける勇気はないが。
「ん――っ、は――」
漏れ出る声も羞恥心を誘う。きっと今、酷く嫌らしい顔をしているだろう。
けれど感じる事ができる自分が何故だか嬉しかった。
好きなヒトに触れられているのだ。そうでなくてはおかしい。
「とう、まぁ――」
愛しい名を呼ぶだけで心が震える。たったそれだけで達してしまいそう。
えも知れぬ幸福感に身を浸すように肺に溜まった熱を吐きシーツの海に身を沈める。
「く――っは――」
全身を苛む痺れにもがくように体をよじる。
割り込み押し広げようとする動きに対し、離すまいとするかのように強く抱きしめているのが分かる。
意識する事なく動いてしまっている。考えるまでもなく体は正直なのだと嬉しくなった。
心も、体も、魂さえも彼を愛している。
自分という存在全てが彼を愛するために存在している。
爪の先から髪の毛の一本に至るまでもが彼だけのために在る。
606Res/449.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。