845: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:41:55.31 ID:1GUWnw1t0
火はみるみるうちに、扉を覆う髪の毛全体に燃え広がりだした。
見るからに扉全体が燃えている形になったが――
――なぜか、炎は消え始めていった。
扉の丁度中心あたり。
佐天がアルコールランプを投げつけて、着火しだした付近だ。
みるみるうちに、消えていく範囲が円状に広がっていく。
1分もしないうちに、覆っていた髪の毛は燃え尽きてしまった。
灰になって、すべてが床の上に散らばっていた。
後に残ったのは、格子状にガラスが填まった木製の引き戸だけ。
なぜか、延焼するどころか、焦げ目一つ残さない状態で、ぴっちりと閉ざしていた。
あからさまな違和感――いや、気味悪さを感じる。
開けるのは、どこか危ない気がする。
正直、扉に手を掛けることさえためらわれた――
――のだが。
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