884: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/03/31(土) 11:10:48.61 ID:EPHOFuCM0
その直前に――二人は、開かれた壁から、廊下へと踏み出した。
そこは何も無い壁だったのだが、その箇所だけに四角形の穴が現れた感じになっていた。
が、そんなことを気にしている余裕は――二人には無い。
直美「右はダメっぽい」
ちらりと廊下の右の方を見たが――なぜか床がほとんど抜け落ちてしまっていた。
すかさず左の方へと駆け出す。
二人が出てきた壁の穴から――鉄砲水のように、赤い怨霊の群れがあふれ出す。
みるみるうちに廊下を埋め尽くし、なおも前を逃げる二人に迫ろうとしていた。
今にも飲み込まんという勢いで。
廊下はすぐ先で終わっていて――右手に伸びる廊下と、左手に続く階段とに分かれていた。
佐天(どっちへ行けばいいっつーのよ……)
あの肉塊が散らばった廊下に、保健室、さらには1階への階段へと続く――右への廊下。
上へと登って、紳士の霊がいた男子トイレに、親友が首を吊った女子トイレだけがあって、行き止まりになっている――3階への階段。
すかさず――
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