過去ログ - 一方「どンなに泣き叫ンだって、それを聞いて駆けつけてくれるヒーローなンざいねェ」
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12: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/05/21(土) 00:07:31.91 ID:gGgzkDclo

「大丈夫だってば、絡まれても追い払うもん」

「オマエじゃなくて、不良の心配してンだよ。意外とオマエのこと知らない馬鹿が多いからな」

「ああ、そっちね」

「納得するのかよ」

「その通りだし」

「ちょっとは否定しろよ」

「今更か弱い乙女ぶってもなあ……」

ふと想像してみて、美琴はあまりの違和感に鳥肌を立てる。自分で言うのもなんだが、そんなのは自分のキャラじゃない。
彼女には魔王の城で大人しく助けを待っているお姫さまよりも、それを助けに行く勇者の方が似合っている。
……ただし、この言葉をそのまま上条あたりに言われたりしたらビリビリしてしまいそうな気がするが。乙女心は複雑なのだ。

「って言うか、アンタの方こそ気を付けなさいよ。路地裏禁止!」

「分ァかってるっての。いい加減しつけェ」

「分かってないから言ってるのよ。こないだ支部に来たときに持って来た紙束だって、どーせ路地裏で見つけたものだったんでしょ?」

「うぐ……」

「ほら、分かったら今度からちゃんと路地裏は避けること。良いわね?」

「…………」

「返事」

「……分かったよ」

「よし」

不満そうに言う彼の一方で、美琴は満足そうに頷いた。
流石の一方通行も、これだけ言っておけばいい加減に大丈夫だろう。

「それじゃ、私ももう帰るわね。また明日!」

「あァ。またな」

そうして二人は互いに挨拶を交わすと、それぞれ軽く手を振りながら別れて行った。
また明日、いつもの通りに出会えることを疑わずに。



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