過去ログ - 一方「どンなに泣き叫ンだって、それを聞いて駆けつけてくれるヒーローなンざいねェ」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/05/26(木) 01:30:09.59 ID:KACOPQpWo
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「セレクターが盗まれた?」
完全に傷を完治させ、ようやく復活した矢先に聞かされた報告に垣根帝督は眉を顰めた。
そんな彼に対していた研究者は、その気迫に押されそうになりながらも報告を続ける。
「はい、それも複数。ただし、試作品(プロトタイプ)ですが……」
「そもそもアレは完成してなかっただろ。試作品でも盗まれたのは痛いんじゃねえのか」
「いえ。データ自体は残されていますしセレクターを作成する為の機材もありますので、試作品が無くなったということ自体は問題ありません」
「じゃあ何が問題なんだ」
「……どうも、セレクターを盗んだ犯人は妹達らしいのです」
その名前に、垣根が不機嫌そうに顔を歪めた。
当然それは研究者に向けられた苛立ちではなかったが、それでも彼はびくりと身体を震わせる。
「そりゃ、確かに厄介だ。あっち側に持ってかれて解析されたら今までの苦労が水の泡だ」
「こちらでも捜索を続けているのですが、なかなか足取りが掴めず……」
「…………。ところで、妹達が盗んだって証拠はあるのか?」
「もちろんです。監視カメラに妹達の姿が映っていましたし、偶然居合わせた目撃者が妹達の姿を見ました」
「チッ、確定かよ。参ったな」
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