433: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/01(水) 23:07:37.88 ID:fpRPrYGKo
ズズズ・・・・・・と。 黄金に煌くアレイスターの傍で、表現出来ない音がした。
何も無い虚空から出てきたそれは、鳥の頭。
それは隼頭。アレイスターが永い年月を掛けて成就した、現世の守護神ホルス。
虚空から頭を覗かせたホルスはそのままゆっくりと這い出てきた。
体型は巨大な鳥そのものに見える。体長はおよそ二〇メートル程だろうか。
だがその翼は常に大きさを変化させており、時には数メートル、時には数百メートル以上と極端だ。
全身に王族が嗜むような豪華絢爛な装飾が施されており、ただでさえ輝かしいその体の煌きを更に加速させている。
そして事態は、ますますアレイスターに都合の良い展開へと天秤を傾かせていた。
「セトがあなたの施した忌々しい壁を取り払ってくださったようだ。
これで外にいた『幻想殺し』もこの神域に入ることが出来る。
半ば諦めていたがこれで『幻想殺し』は再び私の下へ"還ってきてくれる"。
その時が、ホルス到来の真の瞬間だ。 一緒に祝ってほしいな、エイワス」
「っくく」
ゴォォッッ!! と、ホルスが放った黄金の焔が四散した。
そこから現れたのは何とも痛々しい姿でよろよろと佇むエイワスがいた。
「言っておくが、もう一度あの壁を展開出来るなどと思うなよ。
あれを展開させたあなたの目論見は分かっている。 ここに『幻想殺し』を
招き入れないようにするためだろう? ・・・・・・分からないな、ホルスに位置するあなたが、
なぜそうまでしてオシリスに拘るのか。 ホルスを独占したいなどという愚かな考えを
持っているわけではあるまい。 人が神を隷属する無様な姿を見て楽しみたいだけか?」
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