644: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 18:03:18.56 ID:kzLIOaUKo
――――――――――――――――――――――
「・・・・・・・・・・・・黒・・・・・・」
ミーシャ=クロイツェフの『天体制御(アストロインハンド)』によって彩られた
偽りの夜空に向かって、仰向けでぐったりと倒れているアレイスターは手を伸ばす。
夜。空を染めるその一点の淀みもない黒は、アレイスターが最も崇拝した神『セト』を象徴する色。
一方通行に降臨したセトが、果たしてアレイスターが作った『虚数学区』のセトなのか、
それとも"本物の星幽界"から現世に降り立ったセトなのか。今となってはもう判断出来ない。
でも、それでも、アレイスターは素直に一方通行が羨ましいと思った。
一方通行に対して悔しさが込み上げてくる。『天使同盟』なんて滅んでしまえと悪態をつきたくなる。
同時に、そんな事を思う自分のなんと子供っぽいことかと、アレイスターは自分に苦笑する。
全身に満遍なく瀕死の重傷を負ったアレイスターと同じように空を仰いでいるだけで、さっきから物を言わないエイワスに
彼が話しかけた。
「私に止めを刺さないのか? 結局AIMの結晶に戻ってしまったとはいえ、
今のあなたなら容易に私を始末出来るはずだろう。 ・・・・・・こうしてまた
第一九学区周辺の境界線を弄って・・・・・・、まったく。 どこまでも周到だなあなたは」
1002Res/536.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。