過去ログ - とあるフラグの天使同盟
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65: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/05/22(日) 18:29:03.46 ID:OT7UuePSo


一方通行は動きを止めた。今すぐにでも風斬の援護に向かわなければならないのだが、
第一位の怪物はそれよりこの"違和感"を優先した。

また、あれだ。あの粘つくような視線が一方通行を突き刺している。
一方通行はゆっくりと後ろを振り向くが、そこに映ったのは無残な姿に成り果てた街並みだけだった。
相変わらず視線は感じる。さっき感じたものよりも強く感じる。

『監視』、という雰囲気の視線ではなかった。どちらかと言えば『観察』の方が近い。
何者かは知らないが、上から見られているような高圧的な視線に彼は不愉快そうな表情を浮かべる。
この視線と似たようなものを感じたことがあった。あの金髪の怪物も、こんな目で自分を見ていた気がする。


(・・・・・・あの野郎と同類の何かか? 考えられねェが・・・・・・)


そのまましばらく一方通行は動きを止めて周囲を警戒したが、結局何かが現れるというような事は無かった。
しかし、彼を見つめる視線はより一層強くなっていた。息遣いまで聞こえるような気さえした。


遠くから聞こえてくる轟音が激しくなった。一方通行は視線の正体についての考察は一度放棄し、
悪魔と交戦を続ける風斬を助けるために背中から翼を噴出させて飛翔する。


『ゲーム』開始から一時間四〇分が経過していた。
一方通行は果たして気がついているのだろうか。


自分が噴出させている背中の白い翼が、根元から徐々に黒く染まっていっている事に。




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