5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/05/22(日) 00:17:34.91 ID:0kcpvrlfo
一方通行「……夢、か」
一体何だったのだろうか、夢にしては鮮明に焼き付いている。いけ好かない長鼻に金髪の女。
考えるが、分からない。
すると携帯の着信音が鳴っている。芳川桔梗からだ。
一方通行「ンだァ?久しぶりに楽しい楽しい実験の再開ってかァ?」
思考は放棄された。
・・・
一方通行「何の用だ?今日も実験は無かったはずだろォが」
変な夢のせいで、正直何も考えたくないので、
さっくり実験再開でもしてくれないか、と期待していたのだが
芳川「突然だけど実験はもうしばらく延期よ」
その期待はさっくり裏切られた。
一方通行「はあ?ンだそりゃ簡潔すぎて意味分かんねェぞ詳しく説明しやがれ」
わざわざ延期の連絡の為だけに呼び出された事に納得のいかない一方通行は、芳川桔梗に説明を求める。
芳川「最近霧が多いじゃない?」
芳川は頬杖をつきながら、けだるそうな表情で返答した。
しかしその返答ではどうにも要領を得ない。
一方通行「そう言われりゃそうだな……で、それがどォしたってンだよ?」
一方通行は相槌を打ちつつも、内心舌打ちをして話を促す。
芳川「樹形図の設計者がその霧を予測しきれないのよ」
実験中断の延期の原因は、根本にある機械が原因らしい。
一方通行「あァ?つまり樹形図の設計者の予測が本当に正しいのかあやしいから、
再計算が終わるまで実験はお預けってことですかァ?」
樹形図の設計図が使えないとなると、さまざまなところに影響が出るのではないか?
このような暗部の実験では特に。と、考えるが、そんなことは一方通行にとって、割とどうでもよかった。
芳川「ええ、そういうことになるわね」
一方通行は考える。あの樹形図の設計者でも予測があやしいから再計算、なんて事があるのだ。
爺の占いなど信じるに値しないのではないか、と。
しかし、あれはただの夢だった、と結論付けるのになぜか違和感を覚える。
その違和感が何なのかはわからない。だがもし仮に夢でないとするなら、再びあの爺と会うことになるだろう。
会う事が無いのなら夢だし、万が一会う事になったなら。
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