787: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/18(月) 21:54:06.90 ID:bvHREq1Lo
・・・
土煙が晴れる。
目線の先には変わらず2体のシャドウが泰然として佇んでいた。
かなりの力を以って打倒したはずだ。
にもかかわらず、結果は無傷。
一同の動揺は隠せなかった。
しかし、その隙はあまりにも大きく。
シャドウ達が行動を起こすに十分すぎるほどの時間を与えてしまった。
「ガッ!!?」
「うぐっ!!」
一番近くにいた上条当麻と9982号の二人が、エンペラーとエンプレスの標的となった。
エンペラーは手に持った両刃の剣を上条に向かって振るう。
オケアノスを召喚して何とか受け止めさせたが、エンペラーの長身から放たれた上から下への振り下ろしの威力はすさまじく、受け止めた上条も思わず膝をついた。
続いてエンプレス。
こちらは手に持った杖を振るい、マハガルーラのスキルを放つ。
これにより9982号だけでなく、その近くに居る膝をついた上条にまで凶刃の風が及び、2人して吹き飛ばされてしまった。
「2人とも大丈夫?!」
「どういう事クマ!?弱点が……」
うろたえる布束砥信とクマを横目に、一方通行は思考を加速させる。
最初に攻撃した時は確実に弱点をついた。
しかしいつの間にかその攻撃は弱点たりえなくなっていた。
ならばどうするべきか。
「こいつらの相手は俺が引き受ける!だからお前らは少し休んでろォ!!」
火炎・氷結・雷撃・疾風の4属性を扱える一方通行が、敵に通る攻撃としらみつぶしにするしかない。
「私も出るわ」
そんな一方通行の考えを知ってか知らずか、余力を残した布束もまた、戦闘に参加する事を申し出た。
「よし、なら布束は俺がペルソナを変える時の隙を埋めろォ!
そンで、クマは上条と9982号の事をしっかり見とけ!!」
「分かったクマ!がんばるクマよ!!」
クマは一方通行の言葉を聞くまでも無く、上条と9982号の元に駆け寄っていた。
それを見た一方通行はすぐさまシャドウ達に視線を合わせる。
「行くぜ布束ァ……」
「え、ええ……」
獲物を見つけた獣のような唸り声を上げた一方通行。布束は、ちょっと引き気味に追従する。
そして一方通行と布束は、上条達を遠ざけるようにシャドウ達を誘導させ、戦闘を再開した。
1002Res/1021.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。