過去ログ - とある仮面の一方通行
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833: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/24(日) 17:26:35.78 ID:La72vZnuo
巨大な穴に身を埋め、クマの影は唸る。
まるで呪詛を呟く術師のように。絶望を体現するかのように。

「我は影……真なる我……君達の好きな真実を与えよう……」

そして、一呼吸置いて、叫ぶ。

「ここで死ぬと言う、逃れ得ぬ定めをな!!」

その声を皮切りに、一方通行達はクマの影を包囲するように四角を埋めた。
一方通行はガルーラを放ち、上条当麻はブフーラを放つ。
風の刃と氷の塊を浴びたクマの影は、顔をしかめ、わずらわしそうに攻撃を払おうと手を振る。
一応効いているようだ。その隙に布束砥信はコンセントレイトを、9982号はタルカジャを唱えた。

「クク……私を倒したところで、一体何になると言うのかね?逆もまた然り。
 無為で無意味のまま、無作為に消えるが良いさ……」

布束と同様に、クマの影もコンセントレイトを唱えた。

「まだまだァ!!」

一方通行は、邪魔な料理とテーブルを一掃するべく、マハガルを唱えて、それらを動かした。
それだけではなく、料理とテーブルを一点に集めて、圧縮。
これによりあっという間に何かの塊と化したそれは、料理の良い匂いを振りまきながらクマの影へと投合された。

「お残しはゆるしまへんでってなァ!!」

インデックスも満足する程の量だ。重量は十分。更に圧縮する事で硬度も十二分。
鉄球をぶつけたかのような威力を持つそれは、クマの影を大きく仰け反らせる。

「ガルーラ!」「ブフーラ!」「デッドエンド!!」

三者三様の声色と、攻撃。
そのことごとくがクマの影へと吸い込まれて行き、ホテル全体が揺れているような地響きが鳴り響いた。

「クク……存外に出来るみたいだが……」

クマの影は巨木の様に太い爪を携えた巨大な手を上にかざし、唱える。

「凍てつくせ……マハブフーラ……」

力をセーブしている上条のそれよりも、明らかに力が上回っていた。
そしてそれだけではなく。

「ぐっ……うっ……やはり、氷は効きますね……と、ミサカは歯を食いしばります」

9982号のワカヒルメは、氷が弱点であった。
膝をつきそうになるのをこらえる9982号支えようと、上条が駆けよるが、それを逃す程クマの影は生温くはない。

「マハラクンダ……」

マハラクンダ。敵全体の防御力を下げるスキル。
それを受けた一同は、戸惑いを覚えた。
見た目には何の異常も見られないのだ。


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