過去ログ - とある仮面の一方通行
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974: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/29(金) 01:22:12.16 ID:kQbivQgpo
「そうだった!ねえ、あんた達はなんでシャドウの事なんか調べてるのよ?」

聞き耳を立てた物の、断片的な単語しか聞こえなかった為、
会話の全貌は分からなかったが、一方通行達はシャドウについて調べている事だけは分かった。

その『シャドウ』にはただならぬ因縁がある3人は、
その単語が聞こえてきたからこそ、最後まで聞き耳を立てたのだ。

「……お前らもシャドウについて知ってンのかよ」

間が良すぎて作為的な物を感じる。
と、一方通行はため息交じりに呟いた。

「知ってる、何てもんじゃないわよ」

自信満々に語る岳羽ゆかり。堂々とした口調だったが、
その表情に一瞬の陰りがあったのを一方通行は見逃さなかった。

「……はァ、そりゃ悪かったなァ。嫌な事ほじくり返すよォな真似して」

一方通行は店内を見渡し、パッと目についた十字架のアクセサリーを手に取り、
財布から諭吉さんを何枚か取り出した。

「こォいう品がどン位値段すンのかわかンねェンだが、足りるかァ?」

「……1万円札1枚でも多い位だよ」

「じゃ、情報料って事で頼むわ。行くぞォ、オルソラ」

「あら?」

3人に目もくれず、一方通行はオルソラを引っ張って店内から出て行った。
それを見た3人は慌てて店の外へと出て行く。

そうして、店内には女店主だけが残されたのだった。

「あー、やっぱあの白髪小僧はお人よしだな」

女店主は、会って間もない一方通行の事を「お人よし」だと判断する。
一方通行のぶっきらぼうな口調から、3人への配慮を感じ取ったのだ。

恐らく、一方通行の抱える事情に巻き込まない為に。

そう考えると、女店主が3人を紹介した事は蛇足だったかなと思った。


しかし、一方通行の考えは間違いだ。


「だが、あいつらはそんなに弱くないぞ」

それこそ、見知らぬ他人に心配されるようなタマじゃない、と女店主は笑う。
女店主の呟きは、ただ店内に響くだけだった。


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