過去ログ - 仮面ライダー ―『約束 2011』―(魔法少女まどか☆マギカ×小説版仮面ライダー)
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25:第2話Aパート ◆U7CDgQgh.w[saga]
2011/05/24(火) 18:51:33.81 ID:oDBr7SCP0



―――授業のまるで集中できない
―――教師の声も、右から左へと…まるで素通りしていく様だ

何度も繰り返した…同じ内容の授業故に、
殆ど聞き流しているのは前の『ループ』と変わらないながらも、
暁美ほむらが今、授業を聞き流しているのはそれとは別の理由であった。

ほむらは、何とももどかしい、焦燥にも似たもやもやした感情に意識を支配され、
その視線は、授業用のパネルでは無く、自分の右斜め前の席に座っている、
赤く長い髪をリボンで一つに纏めた少女の背中へと注がれている。

―――『佐倉杏子』
―――『一匹狼』の、ベテラン魔法少女

何度も見たそのスレンダーで活動的な肢体は今、
自分と同じ見滝原中学の女子用制服に包まれている。

見滝原中学の特徴である、平均よりも高レベルな授業内容についていけていないのか、
その背中には、彼女には珍しい、明らかな焦りの気配が見てとれた。

それもそうであろう。
自分の知っている彼女は…確か小学校までしか行っておらず、
天涯孤独の身の上で、その日の糧を求めて、流れる様に街々を彷徨っていた筈なのだから。

「(どうしても…気になる点はそこ…)」
「(どうして…どうやって佐倉杏子が)」
「(この見滝原中学に『転校』してこれたかと言う事)」

杏子が見滝原に来る事自体は珍しい事では無い。
来ない『パターン』もあったとはいえ、共闘した回数も決して少なくないのだ。
問題なのは、である。

『戸籍』も『家族』も無い筈の彼女が、どうやって『見滝原』に転校してこれたのか―――

「(彼女の家族は…彼女を残して一家心中している)」
「(それは……彼女が見滝原に来たどのパターンでも確かにそうだった筈)」
「(今回のループでは…そもそも彼女の家族が心中していない…そんな可能性…)」
「(ありえるのかしら…そんな事…)」

疑問点は、それだけでは無い。

「(それに…彼女が、クラスメイト相手に語っていた『経歴』…)」
「(あれは――――)」

ほむらの記憶が正しいのならば、彼女の父は教会の神父だった筈だ。
しかし、先の休み時間で、彼女がクラスメイトに色々と質問されていたのを盗み聞きした内容を纏めるなら―――

「(父親は『スマートブレイン』の社員)」
「(見滝原に来たのは…父親の仕事の都合上)」
「(彼女は…そう言っていたわね)」



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