34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2011/05/27(金) 18:33:26.39 ID:P0TsIDng0
だとしたら少し申し訳ないような、そんな気分になる。
朝日がそろそろ眩しかった。時計に光が反射して、目に刺さる。
あたしは立ち上がると小さく伸びをして、やっぱりまだ猫を撫で続ける転校生を見下ろした。
ほむら「……さっきから、なに?」
さやか「えっ?」
突然、転校生があたしを見上げて。
どうやらじろじろと見ていたことに気付かれてしまったらしい。
あたしは苦笑を浮かべ、慌てて首を振る。
さやか「……何でもない」
もしもこの子が魔法で今のあたしの心を読み取っていたとすれば――この子はあたしをどんな目で見ただろう。少なくとも、今のように穏やかな視線ではなかったはずだ。
さやか「……」
遠くの方でどこかの学校のチャイムが鳴り始める。
それと同時にまどかと仁美の姿が見えた。
ほっとする。
転校生も気付いたように腰を上げた。猫が再び繁みの中へと帰って行く。
まどか「おはよう、さやかちゃん、ほむらちゃん!二人とも早かったんだね」
ほむら「……えぇ」
さやか「あはは、まあね」
仁美「羨ましいですわ、早起きできて」
まどか「仁美ちゃん、朝苦手だもんねえ」
仁美「本当に……」
自然と一塊になって歩き出す。あたしの横には仁美。
ようやく、いつもの朝が戻ってきたような気がした。まどかと転校生が前に並んで歩いていること以外。
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