348: ◆qE9xJWndOc[sage]
2011/10/03(月) 20:18:02.16 ID:23jmJ7pJ0
雨に濡れたまま、柔らかな笑顔で美樹さんは言った。
そしてそんな彼女の様子を見て私がもしかして、と思ったことに気付いたのか気付いていないのか、「あたしが女の子好きとかそういうわけじゃなくって」と前置きをして。
「あたしの友達に、もしかしたら女の子が好きなんじゃないかって思う子がいて」
349: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/10/03(月) 20:38:12.93 ID:23jmJ7pJ0
知られていたんだ。
私はかあっと顔が熱くなっていくのがわかった。けれど、恥ずかしさだけで知られてしまったという恐怖は感じなかった。
もしかして、受け入れてもらえたのかもしれない。
なんだかそう思うと安堵して、すっきりして、泣きたくなった。
350: ◆qE9xJWndOc[sage saga]
2011/10/03(月) 20:42:34.21 ID:23jmJ7pJ0
突然、手を引かれた。
美樹さんの手も冷たいのに、不思議と温かかった。
「風邪引いちゃやばい!」と美樹さんが私の手を握ったまま走り出す。
私はもたもたと美樹さんのあとを追っていく。泣いたまま、けれどなんだかおかしくなって一人笑いながら。
351: ◆qE9xJWndOc[sage saga]
2011/10/03(月) 20:45:16.53 ID:23jmJ7pJ0
お久し振りです、長らく放置申し訳ありませんでした。
待っていてくださった方、ありがとうございます。
数ヶ月かけてやっと短い番外編終了です、続いて第二章、ますますゆっくりなスピードとなりますが宜しければ付き合ってやって下さい。
(少し休憩を挟んで今日投下できるだけのんびり投下していきます)
352:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/10/03(月) 20:49:07.86 ID:2sen8UBoo
ほむううううう!
353:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage]
2011/10/03(月) 20:58:21.79 ID:FUY9RD7n0
わっふるわっふる
354:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/03(月) 22:55:50.46 ID:fEquBECIO
待ってたよおおお
355: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/10/03(月) 23:00:40.15 ID:23jmJ7pJ0
つい、勢いで。
協力する、とか言っちゃったわけだけど。
◇第二章
356: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/10/03(月) 23:04:57.86 ID:23jmJ7pJ0
言うべきじゃなかったと、今更後悔する。
時計の音がやけに部屋の中で大きく響いていて、あたしはなんだか突然、転校生のことを思った。
転校生のこと、というよりも転校生と一緒に過ごした少ない時間のこと。
あたしは何も転校生のことを知らなかったし、きっと転校生だってそうだ。
357: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/10/03(月) 23:09:55.96 ID:23jmJ7pJ0
さやか「……」
記憶を探ってみても転校生の電話番号を聞いた覚えはないしかけた覚えも無い。
明日も会わなきゃいけないんだし、別に今電話しなくたって。
そう思っても、なぜか携帯は離したくなくってなんともなしにメールを開けた。まどかに宛てて、文字を打つ。
358: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/10/03(月) 23:16:51.53 ID:23jmJ7pJ0
さやか「はやっ」
とつい突っ込みつつ、メールを開けた。
そこには電話番号と、『さやかちゃんとほむらちゃん、仲良くなれたみたいで良かった』という文面。仲良くなったというよりあんたのためでグルになるだけ、なんてことはもちろん言えず、あたしは『さんきゅー』とだけ返した。まさかこんな時間に即行返事が来るとは思わなかった。
まどかはメールの返信は基本はやいけど、この時間帯はさすがに眠ってると思っていたから。
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