380: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/10/04(火) 19:54:54.23 ID:cW/gk78h0
それからのことはあたしはよく知らない。
教室に着いたのはあたしのほうが早かったし、まどかたちが着く前にあたしは先生に呼び出されてしまったから。昼休みもそんな感じで、ろくにまどかとも転校生とも話せる時間なんてなかった。
放課後になり、ようやく帰れるとあたしは教室を出た。
下駄箱で靴を履き替えていると、「さやかちゃん」と控えめな声が聞こえた。
さやか「あ、まどか」
振り返って、それからあたしは「しまった」と心の中で呟いた。
今日は仁美は習い事で先に帰ってしまい、何も考えずにいつもどおりまどかに待っててもらったわけだけど、その後ろに転校生がいるところを見るとまどかか、もしくは転校生のどちらかが一緒に帰ろうと誘っていたのかもしれない。ここは気を利かせて、先に教室を出た二人に「先に帰って」とでも言うべきだった。
まどか「さやかちゃん?」
さやか「あー、えーっと」
今更先に帰ってと言うわけにもいかず、あたしが言葉を探していると、まどかが小さな声で「やっぱりだめだよね」と呟いた。
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