過去ログ - 王様「ハハッ」 ほむら「・・・は?」
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[sage]
2011/05/29(日) 12:16:39.18 ID:Oa5HWEyw0
口を噤んで、まどかは腕を開いた。そして、左手には光子で出来た弓が握られる。まどかはそれを構え、右手に光の矢を具現させると、思い切り引き、ほむらたちに発射した。が、二人はそれを対称に跳んで回避した。続けて、宙に浮かんだほむらに対しまどかは弓を構える。王様は叫び、まどかに光球を放った。まどかは標的を王様に移し、矢を放つ。光の矢は王様の光球をいとも簡単に貫き、彼に肉薄するが、王様がキーブレードを盾にして、光の矢の直撃を防いだ。しかし衝撃で、鳴きながら王様は吹きとんでいってしまった。
無事地面に降り立ったほむらは首を捻って彼を呼んだが、すぐにまどかを振り向いた。彼女は自分に対して発射体勢に入っていた。地では、再び魔獣が迫ってきている。ほむらは嘆き、魔獣を切り伏せながらまどかへと突貫を始めた。まどかの放つ矢がほむらの居た場所、またほむらの通過点に容赦なく射られていく。ほむらの予見もあれば、魔獣の障害など幸運もあり、それらがほむらへ直撃することはなかった。だが、疲労の蓄積、妨害による距離の増加はほむらの体を確かに蝕んでいた。急死に一生を得る機会が増えていく。また、魔獣の攻撃を頻繁に受けることになっていった。精神が疲弊し、まともに魔法も放つことも難しくなってきていた。
ほむらはこの世界の真理とやらを睨んだ。全然近付いていない。臆する必要のない奴は、変わらずそこでふんぞりかえっている。ほむらは歯軋りを鳴らして、叫び、路を拓いていく。無力化するだけでなく、まどかの矢をキーブレードで弾き魔獣に放つなど、無我夢中で才覚を開花させながら、まどかに近付いていく。
ふと、まどかの視点が変わった。ほむらもその視線の先をのぞき見る。――そこには、ボブスレーに乗って宙を駆ける王様が居た。
王様「ほむら、跳んで!」
ほむらは頷き、跳躍した。追随する魔獣を蹴散らし、一体の頭を踏み台にすると、それを微力の魔法で消滅させ、彼のボブスレーの後にある、僅かな隙間の物置に着地した。
王様「これで一気に距離を詰めるよ!」
ほむら「・・・私の戦闘機、出す?」
王様「いや、あれでは大きすぎて、敵の攻撃を易々と食らってしまうよ。小回りの利く小さな乗り物でもあれば良いんだけど・・・」
散発されてくる矢を避けながら、魔獣をボブスレーから発射される光球で消滅させ、どんどんまどかに近付いていく。――轟音が上空から響いた。ほむらが見上げると、今まさに岩石が雨のように落下してきていた。
ほむら「王様、気を付けて!」
魔獣、矢、そしてそこに岩石が加わり、二人の進攻は更に困難を極めるものになってきた。
疲労し、慣れない力を発揮しきれていない自分――ほむらは歯がゆさに、口をきつく締めた。――そして、その散漫が、彼女の命を危険に晒した。
王様「ほむら!」
ボブスレーの回転に反応しきれなかったほむらは、宙に浮き、そのまま落下を始めた。王様が自分を呼ぶ声が聞こえる。彼の声を聞きながら、ほむらは体を捻り、魔獣の壁が拓けた先で、自分に対して弦を引く鹿目まどかを見た。――そして、彼女に、悲嘆の瞳を呈した。
光の矢は、あえなく発射された。
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