過去ログ - 王様「ハハッ」 ほむら「・・・は?」
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/05/31(火) 11:26:33.95 ID:qdAf79Gj0
ほむら「あ・・・そうですか、はい、はい・・・夜分遅くに申し訳ありませんでした」

ほむら「そう・・・巴マミのところに泊まったのね・・・」

マドカ「ホムラチャン?ゲンキダシテ!」

ほむら「べ、別に落ち込んでなんかいないわ。・・・私には貴方が居るんだもの。寂しくなんかないわ」

マドカ「ウェヒヒwww」

 ほむらは微笑んだ。そして大きく息吐き、今頃マミと睦ましくしているまどかを思い浮かべて顔をしかめた。かと思うと泣きそうな顔になる。出来ることなら、自分もその輪に入りたい・・・そう、昔のように・・・だが、それは叶わない。自分はもう、昔の自分のままでは居られないのだ。
 ほむらはありあわせのものを、まどかには細切れにしたキウイと林檎を食べさせて、食事を済ませると、風呂に入り早々に二人は布団に就いた。暗闇の中で、退屈な脳は活発にほむらを苛む。いくつもの時空の中で体験してきた絶望のシーン、そしてもう二度と味わうことの出来ない過去の希望への哀愁。枚挙に暇がないほど、このような夜を過ごしている。ほむらは、身を丸め、まどかには聞こえないようにと、とすすり泣いた。
 ――頬に何かが触れた。とても温かい感触・・・ほむらは緩みきった瞼を辛うじて開け、その正体を観ようとした・・・しかし、闇に紛れて、一体何がそこに居るのか解からない・・・その警戒心も、柔らかな手付きに絆されてしまっていく・・・。
 ほむらはやがて、穏やかな表情を浮かべて静かに寝息を立てた。それを見て、黒いコートを着たほむらは微笑を浮かべ、また、闇の回廊へと踵を返した。

 まどかの頬を撫でると、彼女は嫌そうに唸った。巴マミの自宅に現れたほむらは幾つかGSをテーブルの上に置き、立ち去ろうと闇の回廊を開いた。

「君は一体何者なんだい?」

 ほむらは悠然と振り向いた。そこには、回廊に足を踏み入れたインキュベータが尻尾をはためかせながら鎮座していた。

QB「どうにも、君からは嫌な予感を受けざるを得ないんだよね。君の目的はなんだい?君の根ざすところはなんだい?――そのフードを脱いで、君の正体を僕に見せてはくれないだろうか?」

ほむら「・・・」

QB「やれやれ、だんまりか」

QB「――じゃぁ仕方ないよね。もしかしたら暁美ほむらのように僕らに仇なす存在かもしれないんだ。此処なら邪魔は入らない・・・少々蓄積したエネルギーを使ってしまうけれど、決して徒費ではないよね」

 言ったQBの体が不気味に肥大する。彼の体のいたるところに、大小さまざまな瘤が浮かび上がり、やがて元の愛らしい姿を失い、大きな野獣のような姿へと成り果てた。それは口から大量の唾液を飛ばしながら、獰猛な表情でほむらを見据えると、跳び上がった。ほむらの放つ光の矢を機敏に回避し、垂れた触手を逆立て、それは彼の意に忠実に随してほむらに襲い掛かる。愚鈍な魔女や魔獣とは訳が違う。怜悧な思考によって洗練された巧妙な動作を駆使したQBはほむらを圧倒していた。ほむらは防戦一方になりながら、とうとう、QBの耳はキーブレードを弾いた。

ほむら「・・・!」

QB「やれやれ――これで、お終いだ!」

 くぐもった声で叫んだQB――彼の横腹を、巨大戦闘機が衝突した。

QB「なっ!?」

 驚き、身を捩ったQBに、宙でキーブレードを構えたほむらが狙撃体勢となっている――瀕死のQBはせめてもと、全力を込めて触手を伸ばした。

ほむら「くっ・・・!」

 QBの触手はほむらの肩を掠めた。
 ほむらが地面に降り立ったときには、QBは煙をあげて消滅していた。ほむらは疼く肩を抑えて、怪我の度合いを確かめる。肌に直接届いているが、重傷ではない。しかし、せっかくのコートが少し破れてしまった・・・。仕方ない、彼女のが学校に言っている間に、修復しよう。


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