過去ログ - 王様「ハハッ」 ほむら「・・・は?」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/09(木) 12:55:58.84 ID:57XUtnJs0
ほむら「・・・」

マドカ「ほむらちゃん、お客さんだよ?」

ほむら「・・・そうね。でもどうせセールスよ、構わないわ。それよりも、まどかともっとお話がしたい」

マドカ「もしかしたら鹿目まどかかもしれないよ?」

ほむら「まどか・・・」

 自分はどう思っているのだろう。つい先日までは彼女のことしか頭になかったのに、今は、この小さなまどか、あらゆる世界のほむらとの記憶を有しているまどかに・・・惹かれていて、この世界特有の彼女のことを蔑ろにしているという自覚はある。でも、もしもこの世界もまたやり直すのであれば・・・あのまどかは、無意味だ。そう思うと、この小さなまどかとの時間を大切にしたいと思う。それが情けないと思うけれど、嫌悪しきれない。
 まどかにはマミがいる。さやかや、仁美だっている。もしかしたら、杏子も加わるかもしれない。彼女にとっては、時間や思いを共有するのはこの世界の住人である彼女達で、自分のような不条理の亡羊ではない。彼女は孤独になりえないのだ。だけれど、どれだけ親しくなろうとも、この世界の人間の中では、自分は孤独にしかなりえないのだ。過ごしてきた膨大な量の一ヶ月の中で、数多の彼女達に対する懸念や後悔を植え付けられ、罪悪感や憎悪が根を張り、繰り返すことに成長や播植される自分には、今更彼女達にどう振舞えば良いのかなどわかりはしない・・・。だとすれば、不条理を共有するこのまどかだけが、自分を理解してくれる唯一無二の存在ではないのか。大切にすべきは彼女だけではないのか?自分には、彼女以外に他に何も必要ないのだ・・・。・・・だが、彼女はほむらが一時的に預かっているにすぎない。本来彼女の傍にいるべきは、イグニスという怪人・・・彼女はほむらでは敵わないし、まどかの窮地を救うことも、難なくやってのける・・・。でも、嫌だ、まどかを奪われたくない・・・折角、折角こうして出会いをやり直せたというのに・・・!

 小さなまどかが指弾を打った。何事か、と思うと、後ろから声が聞こえた。

まどか「あ、開いた・・・ってあれ?ほむらちゃーん?」

 小さなまどかを見た。彼女は悪戯をした子どものように笑い、舌を出すと、飛び上がった。背中の羽をせわしなく動かして、玄関へと移動する。

マドカ「いらっしゃい、まどか。それと、マミさん」

まどか「うえうええええ!?と、飛んでるぅ!?」

マミ「本当に小さい鹿目さん・・・でも、どことなくこちらの方がしっかりしているような」

まどか「ちょっとマミさん、それどういう意味ですか!?」

マドカ「ウェヒヒ♪ それじゃぁ二人とも、どうぞあがってね」

マミ「えぇ、お邪魔するわね」

まどか「あ、うん、おじゃましまーす・・・あ、ほむらちゃん。うぇひひ、来ちゃった」

 ほむらは気を宥めて、涙を拭い、振り向いた。そこには、苦々しく笑ったまどかがいる。彼女はほむらと相対すると、徐々に笑みを消して、視線を右往左往させ、唸った。

まどか「あ、あの、あのね」

ほむら「・・・何かしら?」

まどか「――わたし、QBと契約しようと思う!!」


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