過去ログ - 王様「ハハッ」 ほむら「・・・は?」
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[sage]
2011/05/28(土) 11:00:58.11 ID:3NCGTD1N0
ほむら「あれだけ大仰なことを言うもんだからさぞかし立派な文明を築いていると思ったけど・・・何もない・・・荒野ね・・・」
生命の香りが一切しない。ここには木々も、水もない、山すらない。それに暗く、寒い。ほむらは空を見上げた。・・・点在する星星、どれが太陽なのか解からぬほど太陽は小さく、大小様々な惑星が面影を浮かべていた。地球よりも、此処が遥か遠方の地であることが見受けられた。
王様「うーん、どうにもそのようだね。どれ、ちょっと待っていて」
王様はキーブレードを空に投げた。あえてそれが乱雑に円を描くようにしたのだろう、キーブレードは無茶苦茶に回って、やがて剣先を地面へと突き立てた。
王様「なるほど・・・」
ほむら「・・・どういうこと?」
王様「彼らはどうやら、地下で生活しているらしい。そこに、彼らの根源たるシステムがあるようだ」
ほむら「・・・それも、キーブレードの力?」
王様「ハハッ!」
王様はキーブレードを引っこ抜いて、空に掲げた。王様の回りに白光の粒子や、靄が出現し、うねりをあげて剣先に集中する。王様の体さえも包みこんでしまうほど光球が肥大すると、王様はそれを空に放った。そして、それは縦横無尽に空へ駆け上がり、しかし落下してくるときは統制されているかのような整然とした軌道を現し、やがてほむらたちの三十メートルほど先の地表に着くと、爆音と煙を巻き上げて、地を穿った。
ほむらがそれに驚嘆している間に、王様は再びキーブレードを空に放った。すると、静かにボブスレーのようなものが落下してきて、地面から十センチほど浮いて王様の前に現れた。
ほむら「・・・それも」
王様「うん、キーブレードの力だ」
王様「ほむらもやってごらん?」
頷き、同じ様に自身のキーブレードをほむらは空に放った――現れたのは日本が誇る最強の戦闘機、F-15。それは粉塵を巻きあげて、ほむらたちから五メートルほど離れた場所に着地した。
王様「ハハッ!随分とかっこいいものが出てきたね!良ければ僕もそちらに乗せてくれないかな!」
ほむら「穴に入るかしら・・・?」
暢気な会話を交わしているほむらに、突然の悪寒が差した。それは王様も同じ様で、顔をしかめてほむらと同じ方向を睨んだ。それは先ほど王様が穴をあけた場所だ。
王様「・・・何か来る」
巨大なシルエットが粉塵の中に浮かんでいる。人間、それも広くいかった肩など、男を想起させる形。――魔獣だ。ほむらと王様はキーブレードを強く握った。それらは一つだけではない、ほむらや王様の四方八方からも、数え飽きるほどの多勢で現れた。
王様「君の腕慣らしには丁度良いかな?」
ほむら「・・・えぇ」
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