36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/05/31(火) 00:29:53.00 ID:pDfhwZhDO
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先程の攻撃で今にも崩れ落ちそうな廃協会の中、正座させられた杏子と一方通行は互いに向かい合っていた。
一方通行「…………」ペラペラ
杏子「…………」
一方通行「……確かに全額有るなァ」
杏子「……だったらもう許してくれ」
一方通行「まだ許さねェに決まってンだろォが調子乗ンな」
杏子「……まだ何かあるのかよ」
一方通行「そォだなァ……とりあえずスリやってる理由を聞かせろ」
杏子が固まる。
一方通行「………早く言えよ」
俯き黙る杏子。しかしいつまでも黙っている訳にいかなかったのかゆっくりと話し始めた。
杏子「………私には家族が居ないんだ」
「正確には居たんだが私が原因で居なくなったんだ」
一方通行「…で、スリをやってその金で生活してンのか」
杏子「……でも仕方ないんだ」
一方通行「…ン?」
杏子「人生は幸福と不幸、差し引きゼロなんだ」
「幸せな時間を過ごすほど後でどんどん不幸になって……幸せを願っても叶うとは限らない」
「きっとあの時幸せになりすぎたんだ」
一方通行「……へェ」
杏子「なんだい?もしかして同情でも
一方通行「くっだらねェ」
杏子「なっ!?」
一方通行「くっだらねェよ」
杏子「……どういう意味
一方通行「その程度で不幸だのなンだの言って諦めてるテメェがくっだらねェって言ってンだよ!!」
一方通行が杏子の胸ぐらを掴み、無理矢理立たせる。
一方通行「テメェは10031回殺された事があンのかァ!!」
「俺が知ってる奴はなァ!!」
「殺されかけて…それでも諦めないでいて……最後の最後にはヒーローに助けられて今は幸せに暮らしてンだよ!!」
「テメェみたいな簡単に諦める様な三下が幸せになれるわけねェだろォが!!」
杏子「〜〜ッ!!私だって……私だって……幸せになりたいんだ!!!」
杏子が応える。
杏子「でもっ………いつまで待ったってヒーローなんて現れないんだ!!!」
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