過去ログ - 「私が欲しかった物ってなにかしらね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2011/05/29(日) 23:08:48.45 ID:cHQqhBY10
私が欲しかった物って何なんだろう?
能力? 名誉? 名声? 優越感?
結局そのどれでもなくて、私が本当に欲しいものは二度と手に入らない。
「ただ認めて欲しいだけ……」
一人きりでいる部屋の中、声は反射せず消えてしまう。
それが余計に自分の心をむなしくさせてる事に私は気付かない。
level5の第三位、超電磁砲と呼ばれている私には
親しいと呼べる友人はいない、それどころか友達さえいない。
学生寮の中一人でいるというのはかなり寂しいものだった。
「また、嘘をついて外に出ようかしら?」
こういう時にはlevel5という肩書きは便利だ。
寮監にちょっと研究があるんでと言えば怪しまれることは無い。
そして理由をつけて私服を着ることも出来る。
校則で制服の着用を義務付けられているのだが
それが正直私にとっては意味が分からないものだった。
「早くしないとね、寮監は仕事が早いし」
私服をたんすから出して紙袋に入れる。
寮監に言った後でトイレで着替えればいい。
身だしなみを整え私は部屋のドアを開ける。
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