535:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/08/19(金) 03:47:49.94 ID:oSMg4VLmo
上条「……どうして俺の前に出てきたんだ」
「何度も言ってるだろ? テメェは身体も精神も限界を迎えた、だから俺がその本能の代弁者として現れたんだよ」
上条「テメェの言いたい事は分かった……それでも、俺はここに居続ける訳にはいかない」
「……これ以上戦い続けても、ただ失うだけじゃねえか」
上条「失う? 何を失うって言うんだよ?」
「今までの時間、記憶を失い、平穏な生活も遠のいた。このままだと『上条当麻』は……命を失う」
上条「そんな事……それに、ただ黙ってここで休み続けるなんてやっぱり俺には出来ない。悪いが――」
「それだけは許さねえ……俺は生きたいんだ! 誰にも邪魔されずに、ただ何事もなく生きていたいんだよ!
もう傷つくのは嫌だ、血を流すのも嫌だ……死ぬのだけは絶対に……頼む、もう……やめてくれ」
上条「……でも、」
「死にたくないんだ……もう、駄目なんだ……これ以上辛い思いなんてしたくない、不幸な目になんて遭いたくない……。
どう思ってもらっても構わない、情けねえヤツだと思ってもらっても何も言わない。ただ一つだけだ、上条当麻……俺を助けてくれ」
上条「……お前を助けるには、戦わずにここに居続ければ良いのか?」
「そうだ……もう誰も救わなくて良い、『自分』を救ってくれ。他でもない自分の――上条当麻のために」
上条「黙って誰かの不幸を見過ごして、自分の命を守るために逃げる……それがお前の望みか」
「他のヤツなんてどうでも良いんだ! ただでさえ不幸な俺を……これ以上苦しめないでくれ……。
誰かを助けるために戦い、傷付き、また戦い、傷付く……こんな不幸な目に遭うなら誰も救って欲しくなかった!
自分の事を大切にしない男が居るのも不幸だ……周りの人間、『自分』、全てが不幸、不幸……頼むよ、俺を……救ってくれ」
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