541:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/08/19(金) 03:53:53.71 ID:oSMg4VLmo
上条「自分でエラそうに説教したからな、俺がその言葉を裏切るのは流石にナシだろ?」
「裏切る……? 誰を裏切るっていうんだよ?」
上条「今まで説教した人達だ。……その人達に俺は――――」
「限界を壊せ、誰かの側に居られる事を幸せに思え、感謝の思いを素直に伝えろ、命の奪い合いをするような悲しい生き方をするな、
自分自身の弱さをさらけ出せ、自分の事を理解してくれる誰かが必ず現れる、過去に縛られるな、もっと自分を大切にしろ、
諦めるな、閉じこもらずに外に出ろと言った。その言葉を俺自身が裏切るような真似だけはしたくねえんだ!」
「それはテメェが他人に対して言った事だろうが! 『上条当麻』には関係ない!」
上条「いや、そんな事はないんだよ。ここで眠り続けたら、自分の限界に負けた、一人でいる事を選んだ、
誰かが死んでしまうかもしれない状況を黙視した事になる。そして、自分自身を理解できていない事になる」
「……結局テメェは何にも分かってねえじゃねえか! 俺はもう戦いたくはないと言ってるんだよ!」
上条「違う、それは絶対に間違っている。上条当麻はそんなに弱い人間じゃない、そして絶対に死ぬ事は無い!」
「その考えが自分勝手だと言ってるんだ! そうやってまた自分が正しいと信じて誰かを傷つけちまうんだよ!」
上条「誰も傷つけない、誰も死なせはしない……そのために戦う、それがアンタの――『上条当麻』のためなんだから」
「……俺の、ため?」
上条「ああ……無事では済まないかもしれないけど俺は戦い、生き続ける。そして証明してやるよ、
『上条当麻』は『不幸』なんかじゃない、『幸せ』な人間だって事を」
「それがどうして俺のためになるんだ、そんな事を俺は望んでいない!」
上条「……もし、ここに居続けちまったら……それは『上条当麻』が不幸だって事を証明する事になる。
『不幸』だったから死にそうな目に遭って目を覚まさなくなったって事になる……『不幸』だって事を認める事になる」
「今更何を言ってんだ? 上条当麻は『不幸』な人間だ、それは変わりようのない事実だろうが!」
上条「そうじゃない、俺は……アンタを『不幸』にしたくないんだ」
「俺を、『不幸』にしたくない?」
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