1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:35:51.42 ID:DMT5LHRw0
男「嗚呼、もう終わりかね」
森の中。
銃声が飛び交う。
二人はそこに息をひそめる。
女「落ち着いてるね。ずいぶん」
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:36:28.15 ID:DMT5LHRw0
戦場に似つかわしい格好をした二人は、
若さには似つかわしくない武器を持つ。
男「うん。だってここに来た時点で、ね」
女「そうだけどさ」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:37:06.60 ID:DMT5LHRw0
彼らの国は、いつのまにか平和ではなくなっていた。
緊急事態だ、という言葉から始まった。
徴兵のないはずの国で行われる徴兵。
国民の自由はどこかへ行ってしまった。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:38:10.72 ID:DMT5LHRw0
聞こえてくるのは、自国の言葉の悲鳴と、
他国の言葉の歓声。
男「君はどうして戦場に?」
女「どうして?そんな言うような選択肢はあったかしら」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:38:37.92 ID:DMT5LHRw0
男は自分の銃の残弾を確認する。
女「…私はごく普通の、会社員だったわ」
男「…と、いうことは、俺より年上かな」
女「そうかもね」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:39:44.88 ID:DMT5LHRw0
森の中ではあるが、自然の香りなどせず、火薬の匂いが漂う。
女「君、恋人は」
男「いない、ね」
女「あら、奇遇ね私もよ」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2011/06/03(金) 01:40:38.77 ID:DMT5LHRw0
女「…私と最期にいいこと、する?」
男「…」
女「…無言はやめてよ。私が淫乱みたいじゃない」
男「…悪い」
女「いい子なのね。この状況で」
8:sage忘れてたー[sage]
2011/06/03(金) 01:41:43.71 ID:DMT5LHRw0
仲間の悲鳴はすぐ近くまで近づいていた。
トランシーバから聞こえるのは、『突撃、突撃』という言葉だけ。
硝煙の匂いと、銃弾の弾ける音。
男「さて」
9:ちょwwwこっちの仕様わかんねwww
2011/06/03(金) 01:42:31.95 ID:DMT5LHRw0
男が、銃弾を装填しなおす。
女「あら、もう行ってしまうの」
男「君は逃げるといい」
女「…紳士なのね」
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