112: ◆5yGS6snSLSFg[sage]
2011/06/06(月) 16:38:17.26 ID:ltpjpD84o
「そうだな。とりあえず加奈子のこともっと知りたいし、喫茶店でだべったりしないか?」
「加奈子のことが知りたいって……ほ、ほんとしょーがねーなー。あ、会計はおめー持ちだからな?」
「あいよ」
まあ、こいつとデートするってことになった時点である程度の出費は覚悟してたよ。
喫茶店程度なら知れてるだろ。ふう……安く済んでよかったぜ。
そして俺たちは喫茶店へとやってきた。
以前俺が桐乃に向かって、「俺にまかせろ」とのたまったあの喫茶店だ。
加奈子は喫茶店につくやいなや、スコーンやら、パンケーキやらを注文していた。
くそっ、会計が俺持ちだからって好き放題頼みやがって……。
俺はコーヒーだけを注文し、加奈子の分もまとめて注文の品を受け取ると、加奈子が先に陣取っていたテーブルへと足を向けた。
「でさー、加奈子ってばちょー可愛いからモデルもこなしちゃうんだけど、この前のイベントがちょーめんどくさくってよ〜」
「……メルル限定だけどな」
「ん? 今何か言った?」
「い、いやいや! さすが加奈子さん! モデルもこなすとかまじパネェっす!」
「だろー。いっひっひっひ。今度おめーも招待してやんヨ」
「今のマネは気はきくんだけどつまんない奴でさ」
「あれ、そうなのか? でもその人って本職のマネージャーさんなんだろ?」
「本職? おめー何言ってんの? 前のも今のもマネはマネじゃん」
「い、いやいや! 何でもないんだ! 気にしないでくれ!」
「?」
「ブリジットの奴が新しいマネに懐かなくて、加奈子に擦り寄ってくる頻度が上がって大変でさ〜。おめー何とかする方法知らね?」
「あー、確かにちょっと人見知りしそうな感じだったもんなあ。おまえにはやたら懐いてたけど」
「おまえって呼ぶなっての! っていうかおめー段々馴れ馴れしくなってね? あと、なんでブリジットのこと知ってんの?」
「げ……そ、それはだな。ほら、あれだ……。そっ、そうだ! 以前街で会ったことがあってさ! その時俺は桐乃と一緒だったんだが、桐乃が知ってたみたいだから紹介してもらったんだよ!」
「ふーん。まあいいけど」
ふう……なんとか誤魔化せた…………か?
「……なんか馴れ馴れしくなったおめー見てると誰かを思い出すんだよね」
「えっ?」
「前にどっかで会ったことあったっけ?」
「い、一応一回会ったこと会ったろ? 桐乃の部屋でさ」
「いや、そーじゃなくて……うーん、駄目だ。思い出せねー」
や、やばい。アホの子だと思って油断してた。このままだと俺がマネージャーしてたのがばれるかもしれん。
……いや実際の所ばれても問題ない気がするけどね。
しかし触らぬ神に祟りなしと言うし、新たな厄介ごとの火種は少ない方がいい。
「き、気のせいっすよ! そんなことより、加奈子さんマジ可愛いっす!」
「そ、そうかあ〜? やっぱりそう思う?」
ふう。どうやら誤魔化すことには成功したようだし、本格的に思い出される前に帰った方がよさそうだな。
「そりゃあもう! ……あっ! 俺、用事思い出したんで帰りますね! 今日はありがとうございました!」
「えっ? ちょ、ちょっと待てヨ!」
「これからも桐乃と仲良くしてやってくれよな! またな!」
そんな捨て台詞を残し、俺は喫茶店を後にした。
ちなみに会計は前払い方式だから問題ないぞ。
夏休み、二日目。朝パート 安価成功?
※加奈子が京介の正体に疑問を持ちました
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