131: ◆5yGS6snSLSFg[sage]
2011/06/07(火) 03:41:00.95 ID:kUN63PsFo
「お、お兄さん!? 何してるんですか!」
「ふはははは! もう逃がさねえぞあやせ! これでお前と俺は一心同体。これからは食うも寝るも一緒だ。一生俺の傍にいてもらうぜ!」
「い、一生!? な、ななな、何を言ってるんですかこの変態! 馬鹿なこと言ってないで早く鍵を返してください!」
「馬鹿なこと? 俺は本気だぜ、あやせ! 俺はこのまま、おまえと繋がれたまま、一生を過ごしてもいいと本気で思っている!」
俺のアホな暴走っぷりに、みるみる顔を赤くして怒り出すあやせ。
よっぽどこの状況が嫌なのだろうか。わかってるとはいえ、改めて言われるとやっぱりショックだよなあ。
「お、お姉さんはどうするんですか!?」
「なんでそこで麻奈実が出て来る」
あいつに言いつけたところで、あいつの説教は怖くないから意味ないぞ?
「知りません! もう、さっさと鍵を返してください」
「うーん、そうだなあ。返してもいいけど一つ条件がある」
「……盗人猛々しいってこういうことを言うんですよね」
ぐ……確かにその通りだが、今だこの場の主導権を俺が握っていることには変わりはない。
「ふふふ、お前には今日一日俺のことを京介さんと呼んでもらう!」
「この変態! [ピーーー]えええええ?」
疑問形の癖に、いっそ清々しいほどの威力の蹴りを放つあやせ。
「ごふ……あ、あやせさん? 俺、蹴られるようなこと言ったっけ?」
「ご、ごめんなさい。つい条件反射で……。って言うか京介さんってなんのつもりです?」
条件反射で蹴りを放つあやせさん、マジ鬼畜。パブロフの犬かおまえは。
「い、いや。いつまでも桐乃の兄貴っていう“役職”で呼ばれるのもどうかと思っただけだよ」
「でも、お兄さんはお兄さんですし……」
「だから、とりあえず今日一日だ。お試し期間みたいなもんだと思ってくれ。しっくりこなきゃ明日からまた戻せばいいしさ」
「……そう呼んだら鍵を返してくれますか?」
そう言って、上目づかいで俺を見上げるあやせ。
その表情は不安と期待が入り混じったもののように見えた。
「ああ、約束しよう」
「じゃ、じゃあ…………きょ、京介さん」
「あやせ、俺だー! 結婚してくれえええ!」
「結局こうなるんじゃないですか! [ピーーー]ええええええ!」
普段と違って、お互いが手錠で繋がれているため、あやせの攻撃も基本的によりショートレンジのものがメインとなる。
鳩尾への綺麗なニーキックからの右ストレートは、端から見ればそりゃあ鮮やかだっただろうさ。
夏休み、二日目。昼パート 安価成功
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