179: ◆5yGS6snSLSFg[saga]
2011/06/07(火) 18:10:46.08 ID:kUN63PsFo
「あら、歳の離れた妹さんねえ。10歳くらい?」
はしゃぐ加奈子を眺めていると、同じく子供を見ていたおばちゃんに声をかけられた。
「ええ、そうなんですよ。まだまだ子供で」
「そこ! 聞こえてんぞ! 加奈子はこー見えても15だっつーの! あと誰が妹――わぷっ!?」
と、遠くから大声で突っ込みを入れた加奈子だったが、その声は最後まで聞こえることなく途絶えた。
「あれっ? あいつどこ行った?」
先ほどまでいたところを目で探してみるが見当たらない。
今度は範囲を広げて見回してみるがやっぱり見当たらない。
しばらく水面を探してみていると、思ったよりも下流で水しぶきが上がっているのが確認できた。
「ちょ、ちょっとあの子溺れてない!?」
俺に話しかけてきてくれたおばちゃんが叫ぶ。
「ま、まじかよ!?」
「ここ川岸近くは浅くて流れも緩いんだけど真ん中付近は深くて流れも速いのよ!」
おろおろと慌てながらも加奈子が溺れた原因を教えてくれるおばちゃん。
「あの馬鹿! ちっこいのに調子に乗るからだ!」
と、俺は悪態をつきながら川へと飛び込んだ。
「……げほっ…………げほっ」
「気が付いたわ!」
「ふう、何とか助かったか」
ため息とともに、こわばっていた全身の力が抜けたのを感じる。
「よかったわねえ、お嬢ちゃん。お兄ちゃんに感謝するのよ」
「あ…………え? 加奈子どうなったんだ?」
「溺れたお嬢ちゃんをお兄ちゃんが助けてくれたのよ。最初、呼吸してなくて一時はどうなるかと思ったわ」
「すまん。俺が目を離したのが悪かった」
「こ、子供扱いすんじゃねーヨ! ………………助けてくれて……あ、ありがとな」
「おう」
夏休み、四日目。朝パート 安価成功?
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>>178
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