214: ◆5yGS6snSLSFg[saga]
2011/06/07(火) 20:50:41.67 ID:kUN63PsFo
「ふっふっふ。以前の俺なら『絶対無理だ!』と嘆いていたことだろう」
だが、今の俺は違う。俺は学習したのだ。
時と場合によっては、合法的にちゅーができるということをな!
「はははは! 待ってろよ桐乃! まずは川へGOだ!」
「川? 行くわけないじゃん。馬鹿じゃないの? そもそも、もう夕方だし」
……駄目だった。これで早くも計画が頓挫してしまったわけだ。
せめて加奈子の時みたいに行先を伏せるべきだった……。
残念ながら今の俺には合法的にちゅーにもっていく名案が思い付かない。
下手なことをすれば背後から感じる殺意の波動が牙をむく気がするしな。
「うーん。どうしたもんか」
………………ピコーン! まさにそんな音が聞こえた気がしたね。
「そうだ! 何も溺れるのは川じゃなくていいんだよ!」
そう――水さえあれば人は溺れることができるのだ!
名案を閃いてしまった俺は、そのチャンスが来るまで努めて平静に今日を過ごした。
「時は来たれり」
まるで黒猫のような言い回しで自らのテンションを高めていく。
やってみて分かったが、これ、自己陶酔するにはもってこいだな。
黒猫があんななのもわかる気がするぜ。
俺はそろりそろりと階段を降りる。
そして、一階のとあるドアの前までやってきた。
「……ごくり」
いいのか? ほんとにやるのか?
俺の中の最後の良心が俺に語りかける。
いいんだ、やるんだ。なぜなら――安価は絶対なのだから。
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