過去ログ - 京介「妹たちに安価で悪戯する」
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867: ◆5yGS6snSLSFg[saga]
2011/06/16(木) 18:54:04.59 ID:TYvvnptvo
> 成功したら報酬をあげる条件で


ごしごし。


> 成功したら報酬をあげる条件で


何度目をこすってみても、モニタに表示される文字は変わらない。

「……痔の薬買っといた方がいいかもしれんな」




「よう、高坂。用って何だ? 先に言っとくが、俺は瀬菜ちゃんとおまえの交際を許す気はないぞ」

どうやら、前々回の瀬菜への安価の一連の流れせいで俺と瀬菜の中を疑っているらしい。
恐らく、同じ部活ってのも、こいつの不安を増大させる一因となっているんだろう。

「ははは。相変わらずのシスコンだな。……まあ、用件ってのはそのまさかなんだがな」
「てめえぶっ殺す!」
「ぐえぁ!?」

鬼の形相で俺の首を両襟締めで締めにかかる赤城。
な、なんなの? シスコンにもほどが……ある…………だろ。って言うか……人の話……聞けよ…………。
急速に薄れ行く意識。俺はもう駄目かもしんない。

「待って! お兄ちゃん!」

図ったようなタイミングで物陰から飛び出す瀬菜。
飛び出すタイミングを今か今かと待っていたのだから当たり前っちゃあ当たり前だが。
実はこの公園には、瀬菜以外にもある人物が潜んでいる。
部長その人だ。後に、ドッキリ成功のプラカードを持って登場する手筈になっている。

黒猫と真壁君も誘ったのだが、気分が乗らないと断られた。
まあ、仕方ないよな。特に真壁君なんかは意中の人が他人の恋人役をするところなんざ見たくもないし、考えたくもないだろう。

「瀬菜ちゃん!? どうしてここに!?」
「どうでもいいでしょ、そんなこと! それより先輩を離して!」

赤城の手から力が抜ける。

「げほっ……げほっ……」
「大丈夫ですか、先輩?」

瀬菜が心配そうな演技をして俺に駆け寄る。

「せ、瀬菜ちゃん……? う、嘘だよね? まさか、高坂と付き合ってるなんてことは……」
「お兄ちゃん、黙っててごめんね。でも、本当なの。私、高坂先輩と付き合ってるの!」

どうでもいいけど……瀬菜、おまえノリノリだな。
一体何が彼女をそんなに駆り立てるのか。
あれか。“報酬”か。…………想像しただけで尻の穴が痒くなるぜ。

「高坂あああ! 俺とお前は親友じゃなかったのかあああ!?」

赤城は俺の両肩を引っ掴み、がくがくと揺さぶってくる。
いくらなんでも錯乱しすぎだろ。

「そ、それとこれとは別だ! いいか? よく聞けよ!」

俺は瀬菜の傍らに立ち、赤城を指さして叫ぶ。

「俺は瀬菜が好きだ! 愛していると言ってもいいね! だから! 俺と瀬菜の間を邪魔するやつはたとえ瀬菜の兄貴だろうと許さねえ!」

そして、俺の傍に立つ瀬菜の肩を抱きながら、

「わかったかあああああ!」

こう叫んだ。
当の赤城は真っ白に燃え尽きている。
魂の抜け殻といった表現がこれ以上にしっくりくる状態もなかなかお目にかかれないだろう。


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