12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/05(日) 23:12:14.14 ID:Svq2uLgno
「それ、何かしら」
「……軍用レーション。 なんかおいしいって聞いたから」
「……まあ、非常食には適しているわね」
「何だよ、その超上から目線っていうか人を哀れむような目は……」
「ごめんなさい、そういうつもりではないのだけれど」
ああ。
まったく、私の気苦労なんてどこへやら。
「あなたと戦うつもりはないわ。 私もここに用があるだけ」
「ふーん? あたしとしても余計なことに魔力使わなくていいから楽だけど」
「お互い無駄は省きましょう。またどこかで」
「ま、機会があればな」
今はまだ、彼女と関わるべき時期ではない。
自分の中でやるべきことを決めてからでないと、感情のまま何をしてしまうか分からないから。
静かに彼女の傍らを通り過ぎ、また彼女も私に背を向け飛び立っていく。
胸の辺りが不思議とうずく。
手足の震えはしばらく、収まらなかった。
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