135: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/17(金) 22:22:43.99 ID:YSdw+2iGo
わたしは黙り込んでしまう。
話せるものなら話したいけれど。
何から話していいのか分からないし、何より信じてもらえるとも思えない。
結局、沈黙が回答となってしまった。
「…………分かった」
「パパ、ごめんなさい、心配かけて。
でも、わたし、」
「まどか。 お願いがあるんだ」
せめて何か、と口を無理矢理に開いたわたしに。
珍しくパパが、はっきりとした口調で割り込んでくる。
「今度そのお友達を、うちに連れてきてくれないかな?
晩御飯を作って待っているから」
「……、え?」
「まどかはいい子に育ったからね、おかしなことはしないと信じているよ。
ただ、どんな子と仲良くしているのか、見てみたいんだ」
パパは、やっぱりパパだった。
きっとパパにとってそれは当たり前なのだけど。
今のわたしにはとても、ありがたかった。
「……うん。 みんな、きっと喜ぶよ」
335Res/235.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。