16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/05(日) 23:20:12.50 ID:Svq2uLgno
思考をひとまずまとめ、歩みを進める。
夜の街はひどく暗くて。
明かりは道端の街灯のみで、その道路にも車はおろか歩行者すらいない。
ただそこにあったのは、空間の裂け目。
「結界……嘘でしょう」
魔女の出現する時間と場所、及びその確率は頭に叩き込んである。
世界は全て同一。
この時間この場所に、魔女が現れるはずはない、しかしながら、確かにそこに。
明らかな異常事態であることを理解する。
だが、体を硬直させることはない。
やるべきことは分かっているから。
幸せに生きる人たちの日常を壊さないために、魔法少女としてやるべきことを理解しているから。
体を結界の方角へ向け、強く足に力を込めて地面を蹴る。
まだ見ぬ結界へ侵入した。
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