219: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:39:37.81 ID:hAzv6ppPo
「……いた!」
「さやか、てめえ、勝手にいなくなるんじゃねえよ!」
そう塞ぎ込むあたしに、叫び声が飛ばされる。
あたしに忠告をしてくれて、そして無駄に終わらせてしまった当の二人から。
「おや、探しに来てくれたようだね」
「……どのツラ下げて、今更会えってのさ」
何を言えばいいのかも分からない。
今は、彼女たちに会っても、話せることが思いつかない。
ただ逃げようと思い、背を向けその場を飛び立とうとするけれど、
「逃がさない」
知覚も出来ないまま回り込まれる。
そういえば時間停止だっけ、この子の能力は。
逃げられないと分かった途端、身体に力が入らなくなる。
へなへなとその場に崩れ落ち、
無意識に言葉が漏れ出る。
「あたし、ダメだったよ」
「二人とも守れなかった」
「忠告、大人しく聞いてればよかった」
ほむらからの返事はない。
ただ壁としてそこに立ち、あたしが逃げるのを許してくれない。
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