303: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/23(木) 23:51:43.77 ID:Cg05IDA/o
到着したのは、小さなホテル。
民宿もいいけれど、女子中学生だけで行くのには少し危ないし。
「はぁ、はあ…………」
「ほむらちゃん、よく頑張ったね」
途中坂を登ったせいで、ほむらは息も絶え絶えだった。
言えばおんぶくらいはしてあげたのに。
そう思いながらロビーに上がったところで、一ついい案を思い付いた。
目に入っていたのは、露天風呂の看板。
「あーみんなここにいて! あたし荷物まとめて置いてくるから」
「ん、ならあたしも付き合うか」
杏子は察してくれたらしく、助力を申し出てくれる。
一人だと持つ量も多いしありがたい。
全員分の荷物を分けて持ち、部屋へ運び込む。
「あんたにしては、いいこと思いつくじゃん」
「見直した? 惚れ直してもいいのだぞー」
「アホなこと言ってんじゃねえっての」
そんな下らない事を言い合いながら、浴衣と帯の山を抱えて戻る。
途端にほむらの目が輝いた、よっぽど楽しみにしていたのかな。
「ここからだと、どこに行けばいいの?」
「離れに露天風呂があるみたいですわね」
「決まりね、行きましょう」
「ほむら、もう少し平気か?」
「はい!」
その返事は力強い。
こっちとしても、嬉しくなるくらいだった。
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