過去ログ - QB「魔法少女の軍事利用だって?」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/06/06(月) 01:29:11.96 ID:12Scx6eE0
 次に気づいた時には、私は水溜りの中にいた。
衣服が濡れる感覚のせいでそう錯覚していた事に、
私はすぐに気づいた。

 言い直せば、私は血の池の中にいた。目の前には、
私の手を握ったままの妹の手と、眠ったように見える顔。
その首から下には、もとは屋根だったと思われる瓦礫。

 反対側を見ると、そこも瓦礫。どちらの瓦礫からも、
赤い水溜が出来ていた。そこから湧き出す泉のように。

 助けなければ。そう考えるだけの余裕はあったのだが、
体がその想いに付いてこない。
瓦礫は私の体の上にものしかかっていたからだ。

 まずはこれをどかさなければ。そう考えた私は、
再び耳につく轟音を聞くことになる。音の方向は、
はるか頭上の空。そこには、いくつもの飛行機が飛んでいた。

 時折、その飛行機の群れが赤く光り。
光の筋を地面に向けて伸ばす。
その光の筋が伸びた先では、大きな火の玉が作られていた。

 あれは悪魔に違いない。直感的に、私はそう考えていた。


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