過去ログ - 「お姉ちゃん、遊ぼう」
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2: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:29:13.58 ID:1RhinmiI0
元々、人付き合いがかなり苦手な性質だった。
だから高校に入学してすぐにこうして学校をサボるようになってしまっていた。
中学の頃からもともとサボり癖はひどかったのだけど、高校に入ってよけいにそれがひどくなってしまった感じだ。親は知っていてか本当に知らずにいるのか、何も言わない。

今日もだからサボるためにここへきたのだった。
以下略



3: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:31:02.36 ID:1RhinmiI0
「ねえねえ、お姉ちゃん」

返事をせず固まる私に、女の子が急かす様にぱたぱた手を動かした。
スカートがひらひらと揺れる。

以下略



4: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:35:34.32 ID:1RhinmiI0
同い年や先生、年上の人に好かれることのない私は、なぜか小さい子には好かれてしまうらしかった。本当に、それがなぜなのかはわからないのだけど。
私は今自分の持つ思いっきりの愛想を笑顔にして、屈みこんだ。
女の子と同じ目線になる。

邪険にして追い払っても良かった。
以下略



5: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:39:58.33 ID:1RhinmiI0
「あのね、お姉ちゃんあたしと遊ぶの!」

ぐいぐいっ。
さらにスカートの裾を引っ張られる。
女の子は、どう見たって幼稚園か、小学校低学年くらいだった。
以下略



6: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:45:01.68 ID:1RhinmiI0
私にも女の子のその表情に覚えが無いわけではなかった。
そもそも、私がこんなふうになってしまったのも父と母の仕事のせいなのだ、と思っている。
仕事でまったく構ってくれないから、こんなにも不器用な子に育ってしまったんだ、と。
もちろん、そんなの自分のせいだと頭ではわかっているのだけど。

以下略



7: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:48:42.54 ID:1RhinmiI0
随分と嬉しそうな声だった。
だから私は断るに断れなくなった。自分で自分の首を絞めてしまったように思った。

私は女の子の無垢な視線から逃れるように目を逸らすと、そっと溜息を吐いた。
今日はこの本屋に来なければ良かった、と。
以下略



8: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:52:38.44 ID:1RhinmiI0
「お姉ちゃん、これやろう、これ!」

きゃあきゃあとはしゃぐ声。
うるさいくらいだ。思わず耳を覆いたくなる。

以下略



9: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:56:16.47 ID:1RhinmiI0
誰かと手を繋ぐのなんて久しぶりで、しかも相手は知らない女の子だ。
私は少し焦ってしまった。相手は知らないとは言ってもだいぶ年下なのに。

「はーやーくーう!」

以下略



10: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:58:08.81 ID:1RhinmiI0
今日の投下はここまで
ゆっくりでしかも短くてすいません


11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/10(金) 23:19:36.47 ID:+COVwoJto
期待


12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/10(金) 23:20:19.68 ID:+COVwoJto
期待


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