4: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:35:34.32 ID:1RhinmiI0
同い年や先生、年上の人に好かれることのない私は、なぜか小さい子には好かれてしまうらしかった。本当に、それがなぜなのかはわからないのだけど。
私は今自分の持つ思いっきりの愛想を笑顔にして、屈みこんだ。
女の子と同じ目線になる。
邪険にして追い払っても良かった。
5: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:39:58.33 ID:1RhinmiI0
「あのね、お姉ちゃんあたしと遊ぶの!」
ぐいぐいっ。
さらにスカートの裾を引っ張られる。
女の子は、どう見たって幼稚園か、小学校低学年くらいだった。
6: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:45:01.68 ID:1RhinmiI0
私にも女の子のその表情に覚えが無いわけではなかった。
そもそも、私がこんなふうになってしまったのも父と母の仕事のせいなのだ、と思っている。
仕事でまったく構ってくれないから、こんなにも不器用な子に育ってしまったんだ、と。
もちろん、そんなの自分のせいだと頭ではわかっているのだけど。
7: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:48:42.54 ID:1RhinmiI0
随分と嬉しそうな声だった。
だから私は断るに断れなくなった。自分で自分の首を絞めてしまったように思った。
私は女の子の無垢な視線から逃れるように目を逸らすと、そっと溜息を吐いた。
今日はこの本屋に来なければ良かった、と。
8: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:52:38.44 ID:1RhinmiI0
「お姉ちゃん、これやろう、これ!」
きゃあきゃあとはしゃぐ声。
うるさいくらいだ。思わず耳を覆いたくなる。
9: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:56:16.47 ID:1RhinmiI0
誰かと手を繋ぐのなんて久しぶりで、しかも相手は知らない女の子だ。
私は少し焦ってしまった。相手は知らないとは言ってもだいぶ年下なのに。
「はーやーくーう!」
10: ◆8S0pRhHoCE[sage saga]
2011/06/10(金) 22:58:08.81 ID:1RhinmiI0
今日の投下はここまで
ゆっくりでしかも短くてすいません
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/10(金) 23:19:36.47 ID:+COVwoJto
期待
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/10(金) 23:20:19.68 ID:+COVwoJto
期待
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/11(土) 01:24:36.61 ID:pfmDzbZWo
乙です。
これは続きが楽しみな導入。
14: ◆8S0pRhHoCE[saga]
2011/06/11(土) 14:03:33.69 ID:N4K6TPZ+0
こんなところ、最近まったく訪れていなかった。
確か私はこの子くらいの歳で卒業したはずだ、迷路やなぞなぞなんて。
「これ一緒にやるの!」
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