691: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/29(水) 21:47:17.14 ID:sQj95h92o
薄く薄く笑うエイワスに対し、弱アルカリ性培養液に満たされたビーカーの中で逆さまに浮かんでいる
アレイスター=クロウリーの表情はちっとも面白そうではなかった。
『第一九学区事件』でエイワスはアレイスターを下し、その後アレイスターの苦渋の決断によって
一時はこの世から消滅したものの、彼自らが作成していた虚数学区バックアッププログラムを遅延動作させる事で
再び現世に蘇っていた。
エイワスから受けた甚大なダメージのおかげで現在のアレイスターはそこらの一般人と何ら変わらないレベルにまで
肉体が衰弱していた。今はこうしてビーカーの中で肉体の修繕を進めている最中なのだが、
「君の方はどうなんだアレイスター。 怪我は治ってきているか?」
「怪我などという言葉では到底追いつかん重傷を負わせてくれたあなたが言うセリフか?
……修復率二一パーセント。 三世紀くらい掛かると思っていたものだが、やはり『彼』が
開発した生命維持装置は素晴らしい。 この分だと今年中には復帰できるかもしれないな」
エイワスは大して興味無さそうに笑うと、ビーカーの周りをゆっくりと歩きながら言った。
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