809: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/03(日) 17:57:20.11 ID:Wm3YHSc8o
音源不明の少女の声がクイトの耳に飛んできた。
その直後、大地を揺るがすほどの威力の閃光がクイトの体を屠らんと迸る。
遅れて発生したのは空気が震えるほどの轟音と、一瞬で酸素を奪い去る強大な爆発。
さらに続けて、その閃光を引き起こした者、見た目一二歳くらいの少女が空中から
勢い良く大地へ降り立ってきた。右手に杖を携え、手慣れた様子でくるくると回す金髪の少女は
空に向かって昇っていく黒煙を一瞥し、口を開く。
「どこの魔術結社の魔術師だ? まさかロシア成教をたった一人でこんな風にしてしまうとは。
いや、目的とかそんなんを聞いているんじゃない。 お前がどこの誰なのか、それだけ知りたくてな。
目的はロシア成教の総大主教だろう? あんなガキを狙う理由は興味ないが、お前には興味がある」
白いローブの魔術師が生きているのかどうかも確認しないまま、少女は言葉を紡ぐ。
この程度では死んでいないと踏んでいるのだろう。
実際、その通りだった。
1002Res/440.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。