過去ログ - もしも「まどか☆マギカ」が2クールだったら
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65: ◆NqJArk5IVdBU[saga]
2011/07/09(土) 03:10:59.81 ID:VUotToyTo
 さやかは学校を飛び出して、家にも帰らず、街を放浪していた。
 ソウルジェムの反応に従い、使い魔を見つけ、蹴散らす。
 必要以上に力を消耗させて、くたびれた体を引き摺るようにして歩く。

 ふと、人気の無い公園にベンチを見つけた。
 腰を下ろして、凝った意匠の噴水を無感動のままに眺める。
 体を休めていると、どうしても友人達の事が頭に浮かんだ。
 今頃は仁美が恭介を捕まえているのだろうか。
 まどかがまた自分を探しているのかと思うと、申し訳なかった。
 あの転校生はまた悪さをしてるのだろうか。仁美の邪魔をしていなければいいが。

 転校生の事を思い出すと、また怒りが込み上げてくる。
 アイツは最後まで何を考えてるのか、分からなかった。
 恭介にあんな事をしてしまったのも、勢いだったとはいえ、元はと言えばアイツのせいだ。
 もう恭介に会わす顔が無い。このまま消えてしまいたい。

 魔女と戦う使命が、今は自傷の免罪符に感じられた。
 またソウルジェムを手に、立ち上がる。

 その時、不意に足音がして、振り返る。
 今さっきまで思い浮かべていた顔が、そこにいた。

さやか「恭介? どうしてここに」

 恭介は上がった息を整えようとして、しばらく返事をしなかった。
 松葉杖の姿が痛ましい。

恭介「ここにいるって、教えてもらったんだ。さやかこそ、どうしてこんなとこに」

 行き先を予知で知り得る、ほむらの入れ知恵だった。
 彼女の話しぶりは先日の告白が無かった事のように、淡々としたものだった。

さやか「仁美は、どうしたの」

恭介「えっ、ああ、何か用があるみたいだったけど、また今度にしてもらったよ」

 さやかは全身の力が抜けていくように感じた。一度立ったベンチに、また力無く座り込む。

恭介「隣、座ってもいいかい?」

 さやかは返事をしなかった。恭介は構わず座る。

恭介「何に巻き込まれてるのか分からないけど、何も言わずに飛び出すなんて、ちょっと
  ひどいんじゃないかな」

 さやかは答えない。

恭介「もう近寄らないなんて、そんな事言わないでくれ。僕達は親友だろう?」

 さやかが、言葉尻に反応する。

さやか「あたしはっ!」

 思わず声を荒げて、それから消え入りそうな声に変わる。

さやか「あたしは、ずっと好きだった。ホントは、ずっと」

 また、泣いてしまった。この場を逃げ出したい衝動に駆られる。

恭介「なんだ」

 予想外に軽いリアクションに、さやかの思考が止まる。

恭介「昼に話してた、告白したい子って、やっぱりさやかじゃないか」

さやか「違う! それは本当に」

恭介「だって、さやかじゃなかったら、その子で三人目になっちゃうよ。
  そんな毎日毎日、女の子の方から立て続けに告白されるものかな。
  本当にそうなったら、悪戯か何かじゃないかって、僕じゃなくても不安になると思うよ」

 そう言って、恭介は笑う。
 言い分はもっともなのだが、仁美の真剣さを知っているさやかは、居た堪れない気持ちになる。


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