過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)
2011/06/13(月) 00:21:49.99 ID:rcMx1OsAO
唯一、オーロラを“上から”眺める者達がいた。
雲の上に黄金の機械文明を発展させた、孤高の光文明だ。
雷鳴の無い雲の輝きが全くないではなかったが、今夜の輝きは異常であるらしく、夜空には無数の小型戦闘機が編隊を組み飛び回っていた。
虹色のカーテンの周辺を一通り探った無人機達がその体に見合った無機質な電子音をあげると、空をゆらゆらとさまよっていた黄金の板の集合体が空を切って“夢見の神殿”へと入り込んだ。
黄金の神殿には椅子もなければ祭壇も像もない。
ただ光に包まれた黄金の空間に、多数の黄金の球体が浮かぶだけである。
《伝道師がラ・ウラ・ギガ編隊の報告を伝えた。“異常なしである”と。》
ひとつの球体は喋った。
《雷雲のメカ・サンダーが活動しているわけでもない。しかし自然現象にしては規模が異例である。》
《ガーディアンを広域に分散させ調査しているが、まだ不穏な情報は掴めていない。》
《やはり自然現象か。》
球体たちの会議が終わろうとした、その時。
《――お告げである。》
ひとつの球体――預言者――が再び口を開いた。
《下界が混沌に包まれる、と。》
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