過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/06/16(木) 20:55:37.82 ID:8K8JjamC0
魔将「ユリア様、肉体無き死はリビングデッドにも、命を吹き返させて再びダークロードとすることもできませぬ」

ユリア「うう…ううう…兄上に!兄上にゴーストになれとでも…!」

魔将「…」

ユリア「嫌!ゴーストだなんて!ただゆらめくだけの影だなんて…!」

魔将「ユリア様、ともかく兄君の“器”が消え去ってしまった以上、彷徨う兄君の“魂”を見つけなければなりません」

ユリア「兄上の魂を…」

魔将「気は進まぬでしょうが、兄君の死体には魂の半分が納められていました…その半分の魂をゴーストの彷徨う腐敗の森から探し出さねば」

ユリア「腐敗の森…」

魔将「気を緩めれば“影”に食われ、ミイラ取りがミイラとなる恐るべき場所でございますが…それしか」

ユリア「…私の使い魔である程度は死霊を調律できる、捜索は…リビングデッドに行わせるわ」

魔将「……地底深くの地獄の門、インフェルのゲートさえ開けることができればこうも悩むことは…」

ユリア「フリード、ともかくとして、兄君の魂の捜索と我が領土で“魂と肉体がくっついている”者の捜索を並行して行うように」

魔将「は!」

ユリア(兄上…アザガースト様が甦れば、この地の者らを統率することができる…!)


半壊した館から見下ろす暗い崖下の景色は、黒煙と炎が絶え間なく飛び続ける地獄の中でさえ映える地獄絵図であった。


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