過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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659:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/10(土) 13:24:52.11 ID:W/yi8QML0
銀髪団が洞窟の大きな入り口に駆け込む最中、彼らは空で起こった光景を、ほんの少しの間だけ眺めていた。
空を金に埋め尽くさんと飛び回るイニシエートの大隊が向かう先にいる、巨大な翼の竜。
その鋼の翼は蝶のように美しく、中央の紅い巨体は屈強な肉体を持っていた。
長い尾、鎧、翼。それはまさに龍。ドラゴンである。
ガルク「ガォオオ……」
ドラゴンの翼が変形し、紫電を炸裂させ、その輝きは天いっぱいに広がり、見る者の視界を奪った。
その一瞬の間に、目は焼けているために定かではないのだが、いくつもの光の筋が空を駆けて、イニシエートの編隊をなぞっていった。
なぞられた編隊達は爆発し、隣のイニシエートをも巻き込んで墜落していく。
フィオナの森の住人は、龍に馴染みがない。
伝説や伝承程度でしか、龍の存在を知らないのだ。
しかし今この時現れたガルクライフ・ドラゴンだけは、敵だと理解できた。
「なんてこった!やべえことになった!」
「やべえことになったが……空の連中を信じるしかねえ!今は俺らは、カオスワームだ!」
銀髪団は雄たけびをあげながら洞窟へと突入していった。
彼らの心には龍への恐れと仇敵への猛りがある。
その、より強い方の心のままに走った。
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