過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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791:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/22(土) 00:10:40.62 ID:3b4kUBFy0

村の人口ほども集まった丘の上には様々な火文明の種族が結集し、一夜にして拠点が出来上がっていた。

重機械アーマロイドが巨大材木を運び、ヒューマノイドやゼノパーツが木材を加工する。

打ち付けや固定などの作業は、楽々と高所へ昇ることができるドラゴノイド達が担当していた。


ゼノ・マンティスとの戦いで破損したアーマロイドの外装を用いたブリキ屋根、機関部を用いた簡素な鞴。

人数の多さと本格的な拠点の構築は、丘の上に新たな集落を作ってしまったのだ。



無垢「……」

コートニー「ちょっと目を離していた隙に、まぁ」



コートニーの裾に頭を乗せてうたた寝していたイノセントが金属音で目を覚ましてみれば、既に小高い丘とは言いがたい、村へと様相が変わっていたのだ。

宵闇の中では即席の篝達が丘の上を明るく照らし、木造の高床の小屋が2、3戸建っている。


ドラグ「イノセントハンターよ、目覚めたか」

無垢「……フィオナの森に住むのか?」


この集落は普通のビーストフォークの家屋以上の出来栄えであったため、イノセントからその質問が出たのは当然だった。

ドラグストライクは戦杖で土を二度突いて考え込むと、金飾りを鳴らした。


ドラグ「素晴らしい土地だ、食料も豊富、水もある……魅力的だが侵略のつもりはない」

無垢「ホーンビーストに言えば、大丈夫かもしれない」

ドラグ「そういうことではないのだ、イノセントハンターよ。ここには足りないものがあるのだ」

無垢「?」


首をかしげる。


ドラグ「我々は火の民、火文明の者達だ……我々が強い火と共に生き、強い火に寄り添い暮らし続けている」

コートニー「火山」

ドラグ「そうだ、火山がなくては……溶岩がなくては、我々はこれまでとは違う、ひどく原始的な生活をしなくてはならなくなるのだ」


杖を掲げ、高床小屋の脇に停めている4体のウルヘリオンを指し示す。


ドラグ「ここまでの遠征で、アーマロイドの燃料である圧縮溶岩も減ってきているのだ」

無垢「随分と走ったからな」

ドラグ「うむ……普通の火を機関圧縮することで多少は持つのだが、その場しのぎだ、膨大な木材や木炭が必要になる」

コートニー「溶岩がないと動かせないんじゃ、つらいわね」

ドラグ「拠点はあくまで拠点、定住は考えてはいない……その点でいざこざを起こすことはない、安心してもらって構わない」



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