過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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797:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/22(土) 22:28:32.56 ID:3b4kUBFy0
『ふ……ふふ……、野蛮人め……さすが、長年大地の中で、マナを溜め込んでいただけのことはある――』
巨体の胴に大穴を空けたモナークが呟く。
モナークの足元から動かなかったグレゴリアが、ついにその膝を折り、大地に跪いた。
邪妃「モナーク……!」
いつかその座を狙ってやろうとは思っていたが、まさかこのような形で死ぬことになるとは、彼女も予想していなかった。
まず大前提に、闇の大勝がなくてはなからなかったからだ。
闇の総大将が崩れ落ちることなどは、計算の外も外。全ダークロードの謀略が総崩れした展開だった。
夜明けと共に、ブラック・モナークの身体はちりちりと煤け、その身体を崩壊させ始めた。
哀哭『……!』
崩れ去る瞬間に違和感を覚えたのは、他ならぬ彼方の超人だった。
胴体に空いた大穴から崩れてゆくモナークに感じる違和感。
『――ク、クカカカ……』
邪悪な笑みこそ、不吉な予感を明らかなものにした。
『……仕方ない、こうなっては修復も困難だ……ここはひとまず、我の負けとしておこう――』
邪妃「……モナーク……!」
ブラック・モナークの黒い巨体は煙となってあたりに立ち込めてゆく。
煤になり、広がってゆくのだ。
『我が“煤の秘術”――我が忠実なる悪魔によってこの身体が再び戻る時、その時こそまた、この世界を支配してくれようか――』
ブラック・モナークが消滅し、フィオナの森を黒く煤かしてゆく。
闇の煙は森に立ち込め、空を覆い、光を隠す。
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