過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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812:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/26(水) 19:47:24.42 ID:rzkOt5nA0
ギリアム「デーモンは強力な闇魔術で全身を強化し、巨躯の力で敵を押し潰す」
ギリアム「力を授かり代償を受ける、マナを用いて呪文を放つ、貴様らダークロードと契約して魔の世界より顕れる」
ギリアム「デーモンの基本はマナ、呪文を介する契約だ」
大きな手の人差し指をグレゴリアの目の前に運び、鋼鉄のような爪で唇をなぞる。
力加減を弁えた微かな刺激に、グレゴリアの身体はピクリと震えた。
ギリアム「しかし、聖霊王は闇のマナの対極に位置する光のマナを拡散させ、広域を満たしてしまう……光に包まれた環境では光のマナが全てを支配する」
邪妃「……マナを支配する、だと?」
ギリアム「マナ自体の発生を抑制するわけではないが、行使が行えない……つまりは、呪文が機能しなくなる」
邪妃「何だと……!?」
ギリアム「既に行われ形となった召喚呪文、操作呪文には影響はない、だが新たに呪文を唱える事ができなくなる。その唇は戦場において、無意味となるだろう」
邪妃「そんな……」
ギリアム「となれば戦場のデーモンもたまったものではない、戦力は半減、それ以下となるだろう……ザガーンとかいったか?奴などは重い鎧を引きずり這い回るだけの、ただの木偶の坊に成り下がるな」
邪妃「……闇騎士団は、その程度……」
ギリアム「貴様の闇騎士団は一切の呪文を行使せずに戦えるのか?勇ましいことだな」
邪妃「……」
グレゴリアは愕然とした。
モナークが斃れ、途端に饒舌となった謎のデーモンが発する言葉の節々にある恐ろしい真実味に、口を利くことができなくなってしまったのだ。
聖霊王の復活。それによるマナ変換の制限の脅威。
フィオナの森を支配しようと目論む彼女の野望は一転、絶望へと転化した。
ギリアム「なに、恐れるな、ダークロード」
邪妃「……どうすればいい、モナーク無しで、ワームも増援も望めず、どうすれば……」
ギリアム「目を逸らすな、私を見ろ……」
邪妃「……」
底知れない闇を湛えるギリアムの顔が、グレゴリアに最接近する。
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