過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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875:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/20(日) 23:38:16.43 ID:XSRv3bin0
フィオナ「我を見失っていた、らしからぬことだ、すまぬ」
ふたつ牙「今は悪魔神をどう討つか、考えなくては」
フィオナ「うむ」
最強の騎馬と騎士は一体となり、フィオナの森を堂々と駆けていた。
バロムの手が届く一帯からは離脱し、着々と離れる動きである。
森の賢者に森の大勇者、このふたつが揃えば、決戦にて敵う相手などはいないだろう。
だがそれも生き物の範疇での話。デーモン・コマンド程度は撃破できても、宙に浮く絶対の悪魔神に一戟を刻む事は叶わないだろう。
フィオナ「最も恐れていた事態が起こってしまった……聖霊王は不完全なるままに消滅し、悪魔神が完全復活してしまった」
ふたつ「どうにかして近づけば、我が“ふたつ牙”で首を刎ねることも出来ましょう」
フィオナ「近づくなど容易な事ではない……奴の気配を察知する能力は、我らホーンビースト以上だ」
ふたつ「なんと、森そのものから事態を測るホーンビーストを上回ると」
フィオナ「我も考えていたのだ……特別に禍々しい気配を常に、動きがあろう時には奇襲しようと」
ふたつ「フィオナ様の奇襲が阻止されるとは、恐ろしい」
フィオナ「思わぬ介入者も居たのでな」
ふたつ「あの者、ザガーンは私の討ち損じでございます、全ては私の責任」
フィオナ「ふむ、立ちはだかるのであれば、あやつも斃さなくてはならぬか、厄介な」
ふたつ「次には必ず、始末してみせましょう」
フィオナ「うむ、お主には奴の相手を頼むか」
岩山を飛び越える。開けた渓流地帯へやってきたようだ。
枯れ木を踏み砕いて着地し、小川を跨いで更にその先へ駆ける。
ふたつ「フィオナ様はどちらへ?悪魔神を倒す手立てが?」
フィオナ「……」
賢者がその意を決するまでは、しばらくは風を切る音だけが続いた。
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